高齢者におすすめのペットロボットは、孤独感解消や認知機能の維持に役立ちます。
ペットロボットが介助者の代わりとなり、友達や家族のような存在になっています。
会話AIを搭載しているペットロボットは、良い話し相手になってくれます。
また、ペットロボットのダンスや歌、ゲームから、笑顔を引き出してくれます。
これらは、高齢者の認知機能を刺激し、記憶力を向上させるつまり認知機能の維持に役立つこと、笑顔の時間を作ることで孤独感解消につながることが期待されています!
この記事では、高齢者の孤独感を軽減し、認知機能の維持に役立つと期待されるペットロボットの選び方やペットロボットにはどんな種類があるのかご紹介します。
また、ペットロボットとの関わりから期待できる項目についてもわかりやすく説明します。
目次
高齢者が安心安全な生活を送るためには、周囲からの見守りやコミュニケーションが必要不可欠です。
高齢になることで人とのコミュニケーションが億劫になる方も多く、人と接する機会が減ると不安感や孤独感が高まりやすくなるとも言われています。
見守りに特化したサービスは数多く存在しますが、見守られる側からすると「年寄り扱いしないでほしい」「監視されているような気がして嫌だ」という声もあり、なかなか利用することが難しいケースもあります。
そんな高齢者の見守りやコミュニケーションに関するお悩み解消にはペットロボットがおすすめです!
ペットロボットはいつでも、どんなときでも高齢者の良き話し相手となってくれます。
会話をする相手がいる環境では孤独感が軽減しやすく、溜まったストレスも発散できます。
ペットロボットとの会話を楽しむことで、ストレス解消効果が期待できるなど、高齢者の健康維持にとても役立ちます。
高齢者の一人暮らしでは人との会話や交流の機会が減り、コミュニケーションスキルが低下しがちです。
そのような生活の中で認知機能の低下が始まると、ますます交流の意欲が低下するという悪循環に陥ってしまうことも多いです。
ペットロボットと日常的に交流を行うことで、認知機能の維持が期待できます。
介護の現場では、高齢者が原因不明の体調不良を訴えるケースがあります。
そんなときは丁寧に高齢者の訴えを聞きとり、会話をすることで心が落ち着き、時間の経過とともに症状が解消する場合がほとんどです。
ペットロボットは高齢者の安全を見守りながら、いつでも丁寧なコミュニケーションができるので、忙しい介護者の負担を軽減することができます。
高齢者向けのペットロボットを選ぶ際は、求める機能を明確にして使いやすいものを探すということが大切です。
■ 重視するポイントとして
④ ランニングコスト
などがあります。
高齢者の話し相手としてペットロボットを活用するのであれば、会話性能の高いタイプを選ぶことがおすすめです。
会話性能が高ければ自然と話をする頻度も上がり、孤独感の緩和やコミュニケーションスキルの維持も期待できます。
中でもAI機能が搭載されているタイプは、話し言葉を理解して状況に合わせて返答することができるため、より自然な会話を楽しむことができます。
ペットロボットの操作が高齢者にも簡単かどうか、また安全性に問題はないか必ず確認することが大切です。
高齢者は、機械の操作を面倒と感じることも多いです。
ペットロボットの操作が難しければ、かえってストレスの原因となる可能性があるため注意しましょう。
■ 確認ポイント
① ボタンが押しやすい大きさか
② 音声による操作のサポートなどがあるか
③ 高齢者が直感的に操作できるか
など、一人でも扱いやすいものか確認しましょう。
高齢者やペットロボットに何かトラブルがあった場合、家族や介護者がリアルタイムで状況を確認することができます。
健康モニタリング機能があれば、アプリ通知を通じて、高齢者の健康状態をチェックすることができます。
ペットロボットの設定に何か問題が発生した場合は、遠隔操作や専用アプリから設定変更や操作対応することができるタイプもおすすめです!
遠隔操作やアプリ通知は、離れて暮らす家族や介護者に安心感を与えてくれるので重要視されることが多いです。
ペットロボットを購入する際は本体の購入費以外にも、ランニングコストがどのくらいかかるか確認する必要があります。
電池の交換費用や電気代だけで済むタイプの他にも、AI機能搭載などの高性能ロボットであれば毎月の利用料が必要なタイプもあります。
ペットロボットを介護ロボットとして、実際に介護の現場で導入しているケースも多いです。
介護者の負担を軽減して、よりよい介護環境を整備するために、各自治体から介護事業所へ向けて、介護ロボットの普及に向けた補助金の助成も進められています。
令和5年の東京都では、主に介護施設を運営する介護事業所に補助金を支給しています。
https://www.fukushizaidan.jp/206genbakaikaku/jisedai/
(参照:令和5年度次世代介護機器導入促進支援事業|公益財団法人 東京都福祉保健財団)。
介護業界においてペットロボットは、今後ますます大きな存在となっていくと考えられます。
ここからは、高齢者に特におすすめのペットロボットを厳選してご紹介します。
RoBoHoN(ロボホン)は、歌って踊れる、会話が得意な見守りロボットです。
子育て世代や高齢単身世帯に多く導入されています。
また、介護施設や高齢者福祉施設などでの利用も増えています。
会話AIを搭載しているため、自然な会話のやり取りを楽しむことができます。
なんといっても得意なのは、ラジオ体操やロボホン体操、ダンス!
楽しみながら、高齢者の運動をサポートしてくれます!!
その他にも、顔を識別して名前で呼びかけてくれたり、日々の外出予定の確認、薬の服用時間を知らせたり、生活をサポートしてくれる機能が充実しています。
また、離れて暮らす家族をサポートするための機能として、今日の活動記録を家族あてにメール送付することができます。
内蔵カメラで自宅の様子を撮影して確認することもできます。
RoBoHoNは、高齢者の生活を豊かにし、日常生活のサポートや家族の見守り機能を提供する多機能ロボットです。
■ 主な特徴
製品名 | RoBoHoN(ロボホン) |
メーカー名 | SHARP株式会社 |
電源 |
リチウムイオン電池 |
使用可能時間 |
一日以上 |
充電時間 |
約130分 |
身長 |
約19.8cm |
体重 |
約395g |
重量 |
約1.8kg |
価格 |
LTEモデル/セットアップ料込 +月額サービス費用 |
LOVOT(らぼっと)は、一緒に生活することで徐々に人の顔・言葉・触れられ方を覚えて、信頼して甘えてくるようになります。
言葉は話しませんが、鳴き声や表情で感情を豊かに表現し、いつまで見ていても飽きることがありません。
抱くとほんのり温かいです。
そんなLOVOTは離れて暮らす高齢者の見守りロボットとしておすすめです。
一日の出来事を時系列で記録し、さまざまな出来事や触れ合いの様子が記録できます。
この機能を使えば、スマートフォンアプリで見ることができるので、離れクラス家族がLOVOTとどのように過ごしているかをいつでも確認が可能です。
ダイアリーの内容に異変を感じたら連絡を取ることで、万が一のトラブルを未然に防ぐことができますよ。
LOVOTの頭についているセンサーホーンについているカメラをつかって、何が起きているかをリアルタイムで確認でき、LOVOTの周囲に異常がないか離れて暮らす家族がチェックすることができます。
高齢の方には電子機器の操作が苦手な方もいるため、本人に負担をかけることなく、遠隔操作でカメラを起動できるというのも大きなポイントです。
高齢の家族を優しく見守る新たな家族として、LOVOTはとてもおすすめですよ!
■ 主な特徴
製品名 | LOVOT(らぼっと) |
メーカー名 | GROOVE X株式会社 |
電源 |
Li-ion(89Wh) リチウムイオンバッテリー |
充電時間 |
15〜30分程度充電 |
使用可能時間 |
30〜45分程度稼働 |
外形寸法 |
幅280 × 高さ430 × 奥行260(mm) |
重量 |
約4.3kg(服なし) |
価格 |
本体 498,800円(税込) +月額 10,998円~ |
Romi(ロミィ)は、会話が得意な手のひらサイズのロボットです。
会話AIを搭載しているため、人と話しているような、自然な会話が楽しめます!
家族の顔と声を覚えて名前を呼んでくれたり、生き物のような表情・しぐさがかわいい、癒してくれる多彩なロボットです!
Romiは、家庭や、高齢者向け公共施設や福祉施設でも導入されています。
始めは、コロナ禍におけるコミュニケーション不足、孤立解消として人気を集めました。
しりとり、連想ゲームなどの脳トレや、体を動かすラジオ体操や筋トレカウントなど、運動不足を防ぎ、心身の健康をサポートする機能もあります。
また、離れて暮らす家族をサポートする機能もありますよ!
Romiとの交流記録を記録する見守り機能を使うと、起床時間や会話記録などスマホ上から確認できます。
さらに薬の時間・ごみ捨ての日、デイサービスの日などを設定すると、お知らせしてくれます。
■ 主な特徴
製品名 | Romi(ロミィ) |
メーカー名 |
株式会社ミクシィ |
電源 |
DC5V/2.0A |
充電時間 |
約6時間 |
外形寸法 |
W10.6×D10.6×H9.6㎝ |
重量 |
約320g |
価格 |
本体価格:54,780円(税込) |
BOCCO emo(ボッコエモ)は、高齢者の見守りの悩みを解決してくれるロボットです。
可愛い見た目だけでなく、たくさんの便利機能で高齢者の見守りをサポートしてくれますよ!
主に高齢者が暮らす家庭や高齢者施設など、見守りが必要な環境に導入されています。
スマホを使えない高齢者でも、BOCCO emoのお腹のボタンを使って簡単にメッセージのやりとりができます。
同居人をしばらく見かけなかった時には「何していたのかな」「体調に変わりはないかな」と声かけをしてメッセージの録音を促します。
アプリに音声メッセージに異変を感じたらすぐに連絡をすることで、万が一の体調不良なども見逃しません。
また、熱中症の危険などを部屋にいる人に警告する機能や、話しかけると応答する機能など、高齢者の安全と快適な生活を支援する多彩な機能があります。
また、付属のセンサを活用して部屋の温度や湿度などを探知し、家族に必要な情報を教えてくれます。
とてもかわいくて頼もしいBOCCO emoは、大切な家族を心地いい距離感で見守ることができますよ。
■ 主な特徴
製品名 | BOCCO emo (ボッコエモ) |
メーカー名 | ユカイ工学株式会社 |
電源 |
入力 100 - 240V AC、出力 5V 3A USB micro-B |
外形寸法 |
W90×D90×H141mm |
重量 |
400g |
価格 |
月額プラン 2,783円(税込)/月×36回 ※その他複数プランあり |
出典:株式会社レイトロン
Chapit(チャピット)は、愛らしいルックスとたくさんの便利機能で高齢者の暮らしをサポートします。
無線通信のWi-Fiがない環境で使えるので、電源をつなげればすぐに使用することができます。
高齢者が暮らす家庭や高齢者施設など、日々の生活サポートが必要な場所に導入されています。
Chapitが食事や服薬の時間など日々の生活リズムを管理したり、予定を管理するタイムサポート機能や、安否情報、救助要請、活動量などを管理する見守り機能が充実しています。
また、発話が不明瞭な方や声量が小さい方、ざわざわとした生活音の中であっても、ボタン操作などが必要なく、いつでも自然な会話が楽しめます。
音声認識フレーズは、かんたんモードで50種類以上、おしゃべりモードで100種類以上あり、クイズは300問以上が用意されています。
その他、さらに、テレビや照明などの家電を音声で操作できる機能や、楽しいレクリエーション機能も備えています。
■ 主な特徴
製品名 | Chapit(チャピット) |
メーカー名 | 株式会社レイトロン |
電源 |
リチウムイオンバッテリー |
充電時間 |
約5時間 |
使用可能時間 |
約8時間(満充電時) |
外形寸法 |
身長:25cm、幅:22cm、奥行:18cm |
重量 |
約600g |
PALRO(パルロ)は、会話とコミュニケーション力が特徴の介護予防支援ロボットで、主に高齢者福祉施設などの介護の現場で活躍しています。
PALROは、「顔を見分けて、その人に合った会話をする」「やさしい動きで歌って踊る」など人との楽しいコミュニケーションを行うことが得意です。
「〇〇さん、こんにちは」と、記録ではなく記憶して”気軽な会話”が行えるので介護施設のレクリエーションや離れて暮らす大切な家族の見守り、イベントの商品説明など、さまざまなシーンで活躍しています。
PALROとの気軽なおしゃべりを楽しむことで、高齢者の思考を促し、生活機能の維持向上が期待できます。
また、体操のインストラクターとしてPALROを活用することもおすすめです。
ロボットが一生懸命に体操指導することで、利用者からも思わず笑顔がこぼれます。
PALROとなら楽しみながら介護予防活動・健康増進活動を行うことができますよ!
■ 主な特徴
製品名 | PALRO(パルロ) |
メーカー名 | 富士ソフト株式会社 |
電源 |
ACアダプター 入力:AC100V 出力:DC12V5A |
充電時間 |
約6時間 |
外形寸法 |
幅約 11cm 奥行最大約 12cm |
重量 |
約1.8kg |
価格 |
382,800円(税込) |
ペットロボットは、本物のペットと比較されることが良くあります。
ペットロボットには多くのメリットがあります!
ここからは主に犬猫と比較しながら、ペットロボットのメリットをご説明します。
本物のペットを飼う場合、餌やりやトイレの世話、しつけや遊びなど日々のお世話が欠かせません。
ペットのお世話は楽しみでもある反面、飼育者の体調や状況によってはとても負担にもなるものですが、ロボットであれば義務的な世話の必要は一切なく、負担になりません。
犬や猫を購入する際は、ペットショップや動物の種類によって異なりますが20万円〜40万円前後が相場です。
ペットロボットも本体価格が約40~50万円ほどと高価なタイプもあるため一概にどちらが安いとはいえません。
しかし、本物のペットの場合は加えてさまざまなランニングコストがかかります。
など合計するとかなりのコストが必要になります。
また、ペットが高齢になるにつれて病気のリスクも高くなります。
ペットロボットの場合は本体購入費以外には基本的に電気代やシステム使用料のみなので、追加費用が比較的抑えられ、費用がどのくらいかかるかあらかじめ見通しが立ちやすいというメリットがあります。
本物のペットでは飼い主に怪我を負わせるリスクやアレルギーのリスクがあります。
噛みつきや引っかきだけでなく、散歩に行った際に「引っ張られて転倒した」という事故もあるため注意が必要です。
ロボットであればそのような心配はなく、誰でも安心して触れ合うことができます。
本記事では、高齢者の介護・認知機能の維持や孤独感の解消に役立つペットロボットをご紹介しました。
ペットロボットは、高齢者の良い話し相手になるための会話AI、見守り機能、健康管理サポート、ダンス・歌といったエンターテイメント機能などを搭載しています。
ペットロボットをうまく活用することで、高齢者の孤独感を解消し、安心して快適な生活を送るための強力なサポートとなるでしょう。
遠くてなかなか会えない、お世話ができない家族へ、ペットロボットを送ってはいかがでしょうか?
そして、記事を読んでロボットにご興味をお持ちになった方も多いのではないでしょうか。
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